記事広告とは?メリットから料金相場、 種類、成功のポイントまでわかりやすく解説
最終更新日:2024/11/05
記事広告とは、従来より存在する販促・マーケティング手法の1つですが、ユーザーの情報収集先としてWebメディアが主流になる今日においても有効な手法です。記事広告にどのようなメリットがあるか、施策を成功させるにはどうすればよいのかを解説します。
本記事でわかること |
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目次[非表示]
- 1.記事広告とは
- 2.記事広告の効果
- 3.記事広告、具体的な5つのメリット
- 4.記事広告の種類
- 5.記事広告実施の流れ
- 6.記事広告を成功に導くポイント
- 7.記事広告出稿の料金相場
- 8.記事広告出稿の成功事例
- 9.まとめ
記事広告とは
記事広告とは、印刷媒体の紙面やWebメディアのWebサイトに通常の記事と同じような体裁で出稿して掲載される広告のことです。「タイアップ広告」とも呼ばれています。
メディアが制作した他の記事(広告ではない記事)と区別するために、記事の見出しや冒頭、記事内などに「広告」「PR」「Sponsored」などと明記して必ず読者にわかるようにしています。
記事広告の効果
記事広告は「記事」としての要素を含むため、メディアコンテンツを目的とする読者に読み飛ばされにくく、アプローチが難しい潜在顧客に働きかけられます。また、当然ながら純広告(バナー掲載のように広告枠を買い取り、掲載する形式)などよりも情報量が多いので、課題への気づき、商品の認知・理解向上を促すことができます。
特に、製品・サービスの情報メディアを選ぶと、興味関心の高い潜在客に効率的にアピールできます。ITや製造業など20以上の専門サイトを持つアイティメディアの調査でも、IT製品の検討段階の初期で参考にされているのは「ビジネス、IT情報のWebメディア」「IT製品比較・レビューサイト」の順だとわかっており、まさに情報収集している層へアプローチすることができます。
導入プロセスの各段階で活用した情報源
記事広告、具体的な5つのメリット
ここでは、記事広告の主なメリットとして「自然な閲覧体験」「信頼性」「態度変容」「SEO効果」「読者興味への合致」の5つを解説します。
読者にストレスをかけない自然な閲覧体験
いわゆる純広告などでは限られた情報しか提供できませんが、記事広告では多くの情報を無理なく伝達できます。少ない情報では商品の魅力や差別化ポイントが伝わりにくいBtoB商材には特におすすめです。
また、記事広告はメディアの編集記事※と同じようなフォーマットで掲載すれば、読者に無理なく自然に閲覧してもらえます。もちろん対象読者の興味を引くようなコンテンツを作る必要はありますが、読者のサイト閲覧体験を損ねず、しっかりと内容を読んでもらえます。
※記事広告と対比される言葉で、メディアが自らの意思で企画、編集、制作された記事のこと
メディアならではの信頼性
記事広告は、多くの広告のように自社目線の宣伝ではなく、第三者目線で商品・サービスを紹介する形式を取るため、読者の信頼や理解を得やすいという利点があります。奇抜なコピーを用いた純広告でまれにある、読者へマイナス面の印象を与えるという可能性は低いでしょう。
なお、アイティメディアの記事広告でも、各メディアの編集部が客観的な視点で取材・編集を行い、記事を作っていきます。
態度変容を期待できる
「態度変容」とは、顧客や消費者の一連の購買行動において、刺激を受けて新しい態度を形成すること(態度に変化が起きること)です。一例として、「特に気にしていなかった商品が最近気になり始めた」、というのも態度変容といえます。
記事広告においても、読者自身が信頼するメディアであれば、読者が積極的に受け入れて理解し、態度変容を起こしやすい、つまり情報収集をしていた読者が実際に広告掲載されていた商材を具体的に検討したり問い合わせしたりすることがあります。また、メディアは読者ニーズを把握しながらメディアを運営しています。どんな切り口や話題であれば興味を持ってもらえるか、メディアの持つ知見を利用しない手はありません。
効果の調査測定も可能で、記事広告に読者アンケートをつけることにより、記事を読む前と後で読者がどう変容したかもわかります。
SEO効果
BtoCはもちろん、BtoBの商材でも購入(導入)の前にWebサイトを参考にするのは一般的です。そのため、自社のWebサイトのSEOを強化して検索流入を高めたいというニーズはどの企業も共通でしょう。WebサイトのSEO評価の要素の1つに、外部サイトからの被リンクがあります。
例えば記事広告を出稿して制作した際、その記事の末尾に関連リンクとして自社の製品サイトや自社の別の記事へのリンクを設けることもできます。既にドメインパワーがあるメディアからの被リンクをもらうことで、直接的な流入という効果はもちろん、SEOの点からもメリットが得られます。
メディアによってはタイアップ記事への誘導期間が終わった後も記事をサーバー上に公開し続けてもらえるので、被リンクが一過性にならずに済みます。
読者の興味への合致
広告を出稿する企業にとって、自社の商材をどういうメッセージで伝えればよいかと悩むこともあるかもしれません。編集部が記事広告を編集してくれるメディアであれば、広告主の目的や狙いをヒアリングし、自社メディアの読者のニーズを理解した編集部が、読者に刺さりやすい切り口、内容を提案してくれます。記事はメディアが抱える専門のライターが執筆することで、伝わりやすい記事内容を制作できます。
記事広告の種類
記事広告を「コンテンツ内容」「配信機能」「広告成果」ごとに、整理して紹介します。
コンテンツ内容による分類
メディアによって切り口はさまざまですが、アイティメディアのメニューとしては、コンテンツ内容から主に以下の種類が挙げられます。
記事タイプ |
コンテンツの例 |
特徴 |
メリット |
一般記事 |
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「自社ターゲット」にフォーカスした独自構成 |
自社が伝えたいことの深掘りがしやすい |
インタビュー/対談など |
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話者(登場人物)の影響力を活用 |
信頼感・説得性・話題性 |
メディアミックス |
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画像・映像など、文字以外による表現 |
わかりやすさ、親しみやすさ |
募集など |
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顧客以外への情報提供、告知 |
ブランディング強化 |
<実際の記事広告事例>
メディアミックス例(漫画タイアップ)
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募集記事例(採用広告)
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配信機能による分類
記事広告はメディア内に掲載され、そのメディアにアクセスすれば誰でも閲覧できます。しかし、それだけでなく、制作した記事広告をより多くの最適な読者に届けるために、メディアでもさまざまな工夫を行っています。よく用いられる配信方式の種類として以下のものが挙げられます。
配信方式 |
特徴 |
メリット |
メディア内インフィード |
メディアコンテンツの合間に通常のコンテンツと同じ形式で表示 |
アドブロックの影響なし
読者に違和感を持たれず誘導可
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ターゲティング広告 |
ターゲットのWeb行動履歴をもとに広告を表示、記事に誘導 |
ターゲットリーチの精度が高い |
メールでのプッシュ配信 |
記事広告をHTMLメールとして、対象のリストへ配信 |
比較的、低予算で展開可 |
<配信イメージ>
●メディア内インフィード
●ターゲティング広告
●メールでのプッシュ配信
読者の行動データに基づいてより効果的な広告出稿を |
広告成果による分類
広告主としては、マーケティング活動の中で記事広告出稿によってどれだけの効果があったのかを定量的に把握したいと考えるでしょう。多くのメディアは複数の掲載・記事方式を設けており、そのときのニーズや目的に応じて使い分けると良いでしょう。
配信方式 |
特徴 |
リード獲得型 |
記事を一部非公開にしておき、記事の続きを読むために個人情
報の登録やアンケートに回答してもらってリード(見込み客情報)を獲得する。リードを得られるメリットはあるが、PV
(閲覧数)保証型や掲載期間保証型に比べPV数は少ない。
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掲載期間保証型 |
メディアに訪れた読者は各メディアに設置された誘導枠から記事広告にアクセスする。この誘導枠の掲載期間とスペースを保証する。 |
PV(閲覧数)保証型 |
任意のPV数を指定し、それが達成するまで掲載を続けるため、成果が保証される。PV数によって広告出稿料は異なる。 |
掲載期間保証型の場合、誘導枠にインパクトの強い文言が使われていれば、それだけでPVを稼げる場合もありますが、その反面、想定以下のPVに終わってしまうリスクもあります。そこで確実に成果をコントロールするため、最近ではPV保証型が多く選ばれています。
記事広告実施の流れ
記事広告の効果をできるだけ高めるためには、マーケティングの基本に沿って施策を進めていくとよいでしょう。ここでは以下の4つのステップに沿って注意するべきポイントを解説します。
- ゴール設定
- プランニング
- 制作から掲載までの管理
- レポーティング
媒体を問わず、1から3の工程は必須です。4は効果測定しやすいWebメディアの記事広告で行われます。広告記事制作に着手する前の工程はおろそかにできません。1や2の工程は、施策の効果創出を大きく左右しかねない、いわば背骨にあたる工程です。
以下、それぞれの工程について説明します。
記事広告の実施の流れ
1.ゴール設定
まずは記事広告の実施にあたり、施策のゴール(目標)と要件(内容・予算・期間など)を具体的に定めます。例えばリードを獲得したいのか、認知を得たいのか、記事広告から自社のWebページに誘導するのかといった目的があります。リードを獲得するのであれば、それにどのくらいの費用をかけるのか、どのくらい期間で目標数を取りきりたいのかなど、自社のその後のマーケティング施策とも連動しながら検討する必要があります。
これらがあいまいなままプロジェクトを進めると、コンテンツ制作や記事広告の運用といった工程の完了が目的になってしまいます。何のために記事広告を実施するのか、一定の評価基準を設けて要件を練るのが望ましいです。
2.プランニング
要件に合致する手段(メディア選定、記事コンテンツの大枠)を決めていきます。信頼できるメディアがあれば理想的ですが、通常の記事ではない、自社オリジナルの記事制作に対応してもらえるか、はっきりしない箇所も出てくる可能性が高いです。
メディアに対して、実際に制作ができるか、「実現したい構想」「できたらよいと思うもの」を打診するのも大切です。また、自社の企画に適した記事広告の種類についても提案を受けましょう。
3.制作から掲載までの管理
掲載メディアと大まかなコンテンツを決定したら、制作から掲載の工程に移ります。
- 企画内容の確定
- オリエンテーションや取材の実施
- 記事の制作や内容の確認
必要に応じて広告主からメディアに対するオリエンテーション、メディアから広告主への取材などを行っていきます。依頼側から要望を具体的に伝えるのは大事ですが、広告主目線や商品訴求へ過度に傾きすぎてしまい、宣伝色の強いページにならないように注意しましょう。自然に読んでもらえるという記事広告のメリットが薄れてしまいます。
メディアの強みを活かすには、伝え方や見せ方をメディアのトーン・マナーに合わせるのが理想的です。馴染みのある表現であれば自然に読んでもらえるうえ、情報の伝達力も強くなります。読者にとって価値のある情報にするためには、依頼企業と制作側が連携して、お互いの意見を尊重しながら制作にあたるのが重要です。
4.レポーティング
主にWeb広告記事では、メディアから施策結果の報告(掲載レポートの報告)を受けて実施します。
ここではアプローチした量もさることながら、どの人(属性)にどうアプローチしたかも重要です。初めに設定したゴールに沿った評価とともに、良い点だけではなく、望ましくない点も整理して検討し、次回のプロモーションにつなげていくのが大切です。
記事広告を成功に導くポイント
専門性や新しさがポイント
良い記事広告を制作して成果を出すにはどうすればよいでしょうか。
最近ではPV保証の形式を選ばれるパターンも多く、その場合はPV数という観点では成果が保証されます。そのため、そこから重要になるのは、PVあたりの質です。同じPV数であれば、1人ひとりの読者がどれだけ満足したか、読者のニーズマッチした内容を提供できたかが重要になります。
専門メディアを多数展開するアイティメディアでは、どのような記事に満足度が高かったのかを読者アンケートで調査したところ、最も回答を集めたのは「技術的な深さ、専門性」であり、その次に「情報の目新しさ」、「自分の関心事項との合致度」でした。
逆に不満を抱く要因としてあげられたのは、「製品・サービスのアピールの強さ」「客観性、偏りの強さ」でした。
記事広告満足度の理由
専門メディアのように情報収集を目的とする読者が多い場合、「読んで役に立つか」「新しい情報が得られるか」といった要素は重要です。特に記事が全文公開されておらずアンケート回答者/個人情報登録者が読める記事(リード獲得型の記事)では、世の中に出ている公開情報と変わらない程度の情報の深さでは大きな読者満足は見込めないでしょう。
アイティメディアでは、アンケートにて読みたい記事のタイプを調査したところ、最も多く票を獲得したのは「導入事例記事」で、その次に「技術解説」「製品・サービス紹介」が続きました。自由回答では「中立的な内容」「メリット・デメリットが書いてあること」などのコメントが見られたように、製品のアピールに偏らず、中立的で客観的な視点を盛り込めるかという点も記事企画の際に考慮しておきたい点です。
読みたい記事タイプ
複数記事の出稿も有効
効果を出す方法としては、単発でなく複数の記事広告を出稿するという方法があります。この理由は「ザイオンス効果(単純接触効果)」による親近感の醸成です。これは心理学者が提唱した心理効果の1つであり、繰り返し接すると印象や好感度が高まり関心の度合いが高まるということが実証されています。
また同テーマで複数出稿すると、Googleなどの検索エンジンの検索結果に拾われる可能性も高まり、将来的な検索流入によるコンテンツの資産化も望めます。1つの商材で複数の記事広告を出稿するといっても、内容を作り分けられないのではと疑問を感じる方もいるかもしれません。しかし、顧客ごとに商品を求める理由や状況が違います。「読者が抱える課題の種類」「読者の検討度合い(潜在層、顕在層)」などを切り口に記事を作り分けるという方法があります。
記事広告出稿の料金相場
記事広告の出稿料金はメディアにより幅がありますが、100万円台で出稿できるものが多く、日本を代表する新聞のオンライン版など知名度が高いものとなると300万円程度の金額になるものもあります。
記事広告の出稿先の選定では、単純に掲載料やPVあたりの単価で比較せず、顧客ターゲットと合致する読者属性を抱えるメディアかどうかを考慮します。また、料金はPV保証などの各種規定、ターゲティング広告やリード獲得機能などのオプションの有無によっても変わります。
以下に記事広告の料金の一例を紹介します。(いずれもWeb版)
メディア |
料金 |
備考 |
日刊新聞のオンライン版 |
300万円~ |
某大手新聞社の例。掲載期間は4週間~ |
週刊誌のオンライン版 |
200万円~ |
ニュース、エンタメ、ビジネスまでカバーする老舗週刊誌の例。掲載期間は4週間~ |
業界紙のオンライン版 |
110万円~ |
製造業を中心とした幅広い産業界の業界紙の例。掲載期間は2週間~ |
ニュースサイト |
100万円~ |
掲載期間は4週間~ |
アイティメディアは、メディアの種類でいえばニュースサイトや業界に特化のメディアという立ち位置になります。なお上記の表では複数種のメディアの例を挙げましたが、料金の観点でいうと、種類には関係なく、むしろ知名度や権威性、想定PV数などによって料金が変わると考えておいたほうがよいでしょう。
記事広告出稿の成功事例
記事広告出稿によって成果を挙げた例として、以下、3社の事例を紹介します。
事例1:幅広い認知獲得に記事広告を利用、売り上げが昨対比7倍に
アバー・インフォメーションは主力製品として高画質なWebカメラシリーズを扱っています。法人向け製品は、手頃で業種を問わず利用可能なため、多くの潜在顧客に認知してもらう必要がありました。しかし、同社は外資企業であり、製品販売には代理店への依存度が高く、幅広い潜在客に効率的にアピールできない課題を抱えていました。
幅広い層から認知を集めるにはメディア広告出稿が有効と判断した同社は、メディア出稿の中でもWeb媒体に絞って検討し、費用対効果が高いと考えた「ITmedia ビジネスオンライン」を選びました。
記事広告では認知獲得だけでなく、読者を代理店のWebページに誘導する仕組みを導入し、既存の販売戦略との整合性と顧客の利便性を図りました。読者をよく知るアイティメディア編集部に企画段階からサポートを受け、効果の高い記事に仕上がったほか、自社で知りえなかった製品の多様な用途を把握できたのが大きな収穫だったといいます。
2020年1月から3月にかけて3本の記事広告を公開すると、すぐに検索サイトの上位になり流入を多く獲得。既存体制では困難だった客層にリーチでき、パンデミックの潮流もあって、売り上げが昨対比7倍を記録しました。
多数の認知獲得にはさまざまな媒体広告が有用ですが、WebメディアだとKPI測定がしやすく、掲載レポートによる費用対効果の判断が容易になるのも良いと同社はとらえています。
事例2:10年以上の継続的な記事広告の出稿でファンを醸成
BTO(Build To Order)のPCメーカーとして知られるマウスコンピューターでは、PC自作を行うコアなユーザー層へ製品情報を広く深く届けたいという想いのほか、幅広いユーザー層にもより認知を広げていきたいという狙いがありました。
そこで広告掲載先として、アイティメディアの「ITmedia PC USER」を選定。日々新しい情報が次々と出てくる中で、リリース情報や製品レビュー記事を掲載するだけでなく、それらをストックしていき、読者に長期的にファンになってほしいという思いから、ITmedia PC USERに特設サイト(特設コーナー)を設け、同時に、10年以上にわたり継続的に記事広告を出稿しています。
最新記事が掲載された後は自社ECサイトのPV数が増えたり、営業活動の中で記事掲載を自社の顧客に伝えたことをきっかけに話が弾んだりなど、効果を実感しているといいます。同社では、「自社が選ばれる理由」のようなマス広告ではなかなか伝えづらかったことも記事広告では細かく丁寧に伝えられる評価しており、記事広告をマーケティング施策全体の重要な1つのピースとして位置づけています。
事例3:集客の効率化から母数拡大へ、活用次第では一般広告より効果的
テレコミュニケーションサービスを提供するブイキューブは、マーケティングオートメーションの仕組みやインサイドセールス体制を構築し、リードへの適切なアプローチと商談案件化を効率化する施策を行っていました。リードに応じてWebでの情報表示の出し分けの仕組みを設けると同時に、さらなる案件化数の向上に向けて自社サイトの閲覧者を増やす必要性がありました。
2017年にITmedia NewsなどIT系Webメディア各誌に記事広告を公開すると、すぐに効果が現れました。Webメディアは効果検証がしやすい利点があり、同社の場合、圧倒的に効果が高いのはアイティメディアへの掲載と判明したため、同年と翌年にコンテンツを追加投入しています。
同社によれば、記事広告で効果を出せたのは、当初からの戦略である「製品の訴求よりソリューションの紹介」という切り口でコンテンツを作成したことが大きいと見ています。今後は自社マーケティング体制により、製品活用の啓蒙記事の制作継続と、各種ツールや部門施策を駆使し、さらなる商談化数の最大化を推進していくといいます。
まとめ
企業、個人にかかわらず製品検討で閲覧されるようなWebメディアであれば、記事広告は有力な販促手段として使えます。Webマーケティングの場合、近年ではリードを直接獲得できる施策に関心が集まりがちですが、さまざまな潜在顧客にアピールして認知を高めるという点において、記事広告への出稿は決して無視できない施策の1つであるはずです。