BtoB製造業のマーケティング施策 基本から事例までわかりやすく解説

最終更新日:2024/2/13

製造業マーケティング

製造業(メーカー)はデジタルマーケティングにどう取り組むべきなのか、事例とあわせて紹介します。


本記事でわかること

  • 製造業のBtoBマーケティングの基本
  • 製造業におけるデジタルマーケティングの活用
  • 製造業におけるマーケティングプロセスの重要ポイント


目次[非表示]

  1. 1.製造業のマーケティング戦略の基本
  2. 2.製造業のマーケティングで重要となる2つのポイント
  3. 3.BtoB製造業のマーケティングにおける課題
  4. 4.デジタルマーケティングの活用とおすすめしたい3つの施策
  5. 5.リード獲得とナーチャリング
  6. 6.製造業におけるマーケティングプロセスの重要ポイント3選
  7. 7.実際の成功事例
  8. 8.まとめ


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製造業のマーケティング戦略の基本

 製造業のマーケティング戦略の一番の基本は、顧客ニーズをみたす製品を開発し、知ってもらうことです。製品が顧客のニーズを満たさなければ、競争力を持つことができません。そのためには、市場調査や消費者の声をしっかりと収集し、開発段階から顧客の要望を取り入れた製品を作り上げ、それを知ってもらう必要があります。

製造業のマーケティングで重要となる2つのポイント

1.ブランド認知度の向上

 自社製品のブランド認知度を向上させることも重要です。製造業は、自社の製品がどれだけ優れているかを顧客に伝えなくてはなりません。そのためには、積極的な広報活動やプロモーション活動が必要です。自社の製品やサービスの特徴・メリットを顧客にアピールし、信頼と認知度を高める努力が求められます。

2.市場動向の把握


 競合他社や市場の動向を把握することも重要です。自社の製品やサービスだけでなく、競合他社の製品やサービスも知ることで、自社の強みや差別化ポイントを見つけることができます。競合他社の戦略やマーケティング手法をリサーチし、自社のマーケティング戦略に反映させることで、市場での競争力を高めることができます。


 以上が製造業のマーケティング戦略の基本的な要素です。製造業のマーケティングは、顧客ニーズをみたす製品開発と自社製品のブランド認知度向上、市場動向・競合のリサーチと把握を重視する必要があります。


BtoB製造業のマーケティングにおける課題

 製造業におけるマーケティング戦略の課題の1つに、インターネット上で検索される回数が少ないというものがあります。ニッチで専門的な製品を扱っていることが多く、一般的な検索エンジン利用者にはあまり検索されないため、認知度が低く感じられます。

製品に関する検索回数の少なさへの対策

 一般的に、製造業の製品に対する需要は特定の業界や顧客に集中しており、インターネット上で検索される回数が少ない場合があります。
 こうした課題への対策として、まずはターゲットとなる業界や専門家に対して直接アプローチすることが重要です。具体的な方法としては、業界の専門メディアや外部のサービスを活用し、広告や記事などを掲載することが挙げられます。また、業界向けのオンライン展示会やイベントに参加し、積極的に情報発信しながら製品の認知度を高めることも効果的です。また、専門的なキーワードや業界用語を取り上げたコンテンツ作成やSEO対策も重要です。
 適切なターゲットに対してアプローチすることで、製品の認知度や需要の拡大、競争力の向上を図ることができるでしょう。


デジタルマーケティングの活用とおすすめしたい3つの施策

 製造業のマーケティング戦略において、デジタルマーケティングを活用することは非常に重要です。デジタルマーケティングは、デジタル領域のあらゆる技術や方法を用いたマーケティング手法であり、製造業の製品やサービスを効果的に広くアピールするために有効です。

(1) Webサイト改善

 まず、製造業のマーケティングにおいては、Webサイトの改善が欠かせません。ユーザビリティや検索エンジン最適化(SEO)を考慮したサイト設計やコンテンツの充実、ユーザーが求める情報を簡単に見つけられるナビゲーション設計など、ユーザーがサイト上でスムーズに情報を得ることができるよう環境を整える必要があります。

(2)Web広告、記事広告やプレスリリースの活用

 また、Web広告や記事広告、プレスリリースの活用も有効です。リスティング広告やディスプレイ広告などのWeb広告を使って、製品やサービスの情報をユーザーに効果的に届けることができます。さらに、記事広告やプレスリリースを活用することで、新製品の発表や企業のニュースを広く発信し、ブランド認知度を向上させることもできます。

(3)マーケティングオートメーションツールの使用

 また、製造業のマーケティングでは、マーケティングオートメーションツールの活用も重要です。マーケティングオートメーションツールを活用することで、リードの獲得やナーチャリング(育成)を効率的に行うことができ、顧客のデータを蓄積して活用することも可能となります。顧客の興味や関心に合わせた情報を自動的に配信することで、効果的なマーケティングを展開することができます。


 デジタルマーケティングの活用は、製造業のマーケティング戦略において非常に重要な要素です。Webサイトの改善、Web広告や記事広告、プレスリリースの活用、そしてマーケティングオートメーションツールの使用を通じて、製品やサービスの情報を効果的に届け、顧客に関心を持ってもらうことが求められます。


リード獲得とナーチャリング

 製造業のマーケティングにおいて重要なポイントは、リード獲得とナーチャリングの戦略です。リード獲得は見込み客を特定し、関心を持ってもらうことです。一方、ナーチャリングはリードを育成し、購買意欲を高めるための活動です。

リード獲得(リードジェネレーション)とナーチャリングの基本

 まず、リード獲得(リードジェネレーション)は製造業にとって非常に重要です。見込み客の情報を獲得することで、将来のビジネスチャンスを生み出すことができます。リード獲得には、Webサイトやブログの設計、SEO対策、メディアの活用などが有効です。外部のリード獲得サービスを利用するのも良いでしょう。

 一度リードを獲得した後は、ナーチャリングが重要となります。顧客のニーズや関心に合わせた情報提供やコミュニケーションを行いながら、関係を深めていきます。定期的なメールマーケティングやWebセミナー・オンラインイベントへの参加案内など、見込み客が求める情報を提供することが重要です。


マーケティング活動ステップのなかでの
「リード(見込み客)獲得」と「リードの育成(リードナーチャリング)」


ナーチャリングにおけるWebセミナーの活用

 現在、Webセミナーを活用したマーケティング施策が注目されています。Webセミナーはオンラインで配信するセミナーのことを指し、時間や場所に捉われることなく、顧客への価値提供が期待できます。製造業においては、自社製品や技術についての詳細な説明やデモンストレーションを行うことができます。
 Webセミナーを開催することにより、見込み客(リード)や既存顧客との関係を強化することができます。製造業特有の技術や製品に関心を持つ人々にとっては、貴重な情報収集の場となることでしょう。また、Webセミナーに参加されたことをきっかけに接点が増え、製品の購買意欲を高める効果も期待できます。

また、アイティメディアの調査(2021年6月)によると、Webセミナーは参加者の満足度が非常に高いことが分かっています。
参加者の96%が「良い体験だった」と評価したほか、受講者の83%が今後同じ内容のセミナーが開催される場合、「オンライン受講したい」と答えています。このことからもWebセミナーはこれからの製造業のマーケティング戦略において欠かせない手段だといえるでしょう。

 製造業のマーケティング:Webセミナー経験者の多くが良い体験を実感している
Webセミナー経験者の多くが良い体験を実感している



 以上のように、リード獲得とナーチャリングは製造業のマーケティング戦略において重要な要素です。リードを獲得し、関係を深めながら、顧客との信頼関係を構築しましょう。


製造業におけるマーケティングプロセスの重要ポイント3選

 製造業におけるBtoBマーケティングの一連のプロセスで重視すべきポイントを紹介します。具体的には次の3点です。

  1. 多めのリード獲得
  2. 顧客接点の強化
  3. コンテンツの充実


1. 多めのリード獲得

 オンラインでのマーケティング施策でリードを集める場合、集める数は多めに考えておくべきです。獲得したリードに対して、定期的にメールなどで情報発信したり、インサイドセールスがコンタクトしたりしながら接触を続けてリードナーチャリングすることで案件化・商談化につなげる方法が効果的です。どれくらいの案件・商談を生みたいかによって、獲得するリード数の目安を決めると良いでしょう。

製造業におけるマーケティングプロセスの重要ポイント:多めのリード獲得

獲得したリードのうち、商談化に至るのは一部であることを織り込んで施策を行う必要がある


2. まずは顧客接点を厚くする

 営業担当者がすぐに電話して商談の打診を試みるのではなく、別のコンテンツの案内やセミナー案内を送付するなど、まずはリードとの関係強化に注力しましょう。
オンラインのマーケティング施策で獲得したリードはWeb上で情報収集している層であり、その後メールなどオンラインでのアプローチに反応がしやすいと考えられます。そうしたメリットを考えると、Webマーケティングでは大量にリードを獲得して母数を増やし、そこからアプローチ対象となる顕在層や明確層を見極めていく方が、むしろ効率的です。これは製造業のBtoBマーケティングでも例外ではありません。

定期的につながっておくことで、今すぐには検討できない顧客が数カ月、数年経って検討できる状態になったときに、自社を第一に想起してもらえる可能性も高まります。


製造業マーケティング:自社商材への検討度・関心度に応じたリードの分類例
自社製品への検討度・関心度に応じたリードの分類例。
顧客育成の母体となる一定数の新規リードを継続的に獲得し、フォロー・育成することが重要


3. コンテンツの充実

 顧客自身が好きなときに自分で必要な情報収集をしてもらえるように、顧客の検討段階に応じたWebコンテンツを豊富に用意することが重要です。これは、オンラインでのマーケティング活動効率をアップできる観点だけでなく、顧客にとっての有用性を向上させ、自社へのエンゲージメントを強化する目的もあります。

コンテンツのポイントは自社独自の有益な情報を有しているかどうかです。インターネットが発達し、営業担当者に聞かなくてもさまざまな情報を自分で収集できるようになった現在、顧客が必要とし、かつ自社の独自性がある情報を提供してあげられるかが1つのポイントになります。自社のホームページはもちろん、外部メディアに依頼して記事作成してもらい、それを再利用するのも有効でしょう。

実際の成功事例

 最後に、製造業の企業および製造業向けビジネスを展開する企業によるWebマーケティング事例を3つ紹介します。マーケティング上の課題を各社はそれぞれどう解決に向けたのでしょうか。

事例1:Webセミナーを活用して効果的な展示会に

 各種の工作機械の製造・販売を行う三菱重工工作機械様(現:日本電産マシンツール株式会社様)はWebセミナーを活用することで、フィジカル展示会における諸課題を解決に導きました。
同社が抱えていた課題は2つありました。1つは、フィジカル展示会の自社ブースの集客数です。もう1つは、来場者がどのようなニーズがあって展示会に参加しているのかをわかりかねていたことです。
同社は展示会に先立ってWebセミナーを開催し、その中で展示会への出展を告知し、視聴者の8割に来場してもらうことに成功しました。また、Webセミナーで展示内容やその要点を先行して紹介したうえで、アンケートで視聴者の来場ニーズを把握し、検討度合いが高いと判断した視聴者にはあらかじめ展示会会場で商談ができるようブースを用意し、効果的な展示会の運営につなげました。


製造業のマーケティング:展示会前のWebセミナー申し込み画面
Webセミナー申し込み画面


事例2:新たなターゲット層の開拓に外部のリード獲得サービスを活用

 主に自動車業界向けに組み込みシステム開発を支援するソリューションを提供しているベクター・ジャパン様の事例です。同社は、新規領域開拓を目指して新たなWebマーケティング施策の実施を決定、具体策としてオンラインリード獲得サービスの活用を決断し、自動車業界以外の良質な母集団(ハウスリスト)の創出に成功しました。

同社は新領域開拓を目指していましたが、自動車業界以外での認知度が低く、他業界の良質なリード獲得に課題がありました。主力の自動車業界以外にアプローチする体制が未整備だったうえ、インサイドセールスの電話も苦戦を強いられていました。そこで、まとまった新規リードの獲得には、外部サービスの活用がベストとの判断にいたりました。
同社はアイティメディアのサービスを採用し、わずか5日間で50件のリード獲得に成功するなど、スピーディーな成果創出とリード単価のコストパフォーマンスを評価しています。リード獲得で顧客とのコンタクト率が大きく向上、2020年度はリード案件化率が30%弱に達しています。

  新領域開拓を目指したリード獲得、案件化率「3割」を達成 ベクター・ジャパン株式会社様 アイティメディア株式会社 ITmedia Inc.

事例3:単独でリーチ困難な客層のアプローチに外部サービスを活用

 同じく、製造業の顧客が多いCADソフトベンダーのソリッドワークス・ジャパン様の事例も紹介します。
同社は、10年以上アイティメディアのオンライン展示会に出展し、自社単独のマーケティング施策でリーチできなかった層からのリード獲得に役立てています。 同社は商材特性もあってデジタルマーケティングを戦略上の重要施策と位置づけ、オンライン展示会にも意欲的に取り組んでいます。リード獲得単価の安さに加え、幅広い業種の企業を呼び込める媒体であることに着目してアイティメディアを選定しています。
オンライン展示会の出展により、商材レンジや成約ボリュームからマーケティングのメインターゲットとしにくいリードを獲得できているといいます。

 自社でWebマーケティングの打ち手を尽くしていても、外部サービスの活用によってさらなる拡販が望める製造業におけるWebマーケティングの好例といえるでしょう。


まとめ

 製造業のBtoBマーケティングでは、顧客開拓活動をリアルの展示会出展やセミナー開催、営業担当者による活動に依存している企業はまだまだ多いでしょう。しかし、製品やサービスを効果的に広くアピールするため、デジタルマーケティングの活用も非常に重要な要素です。
なかでも、Webマーケティングの手法を用いたリード獲得、営業に渡すためのリードナーチャリングを積極的に取り入れるべきでしょう。 本稿で紹介したポイントや事例を参考にしながら、試行錯誤を行い、ぜひ自社にあった最適なマーケティング戦略を見つけ出してみてください。

本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責はアイティメディアに帰属します。

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