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アイティメディアのメディアアライアンス事業 ~全産業に押し寄せて引かないDXの波~
みなさんこんにちは。インサイドセールス部の新人(ピヨ) きゃCです。年が明けて早2ヶ月が経ちましたが、今年私が担当するはじめてのピヨピヨコラムです。
今年は十干でいうところの乙年、十二支は巳年ですね。ヘビは脱皮するので「復活と再生」を連想させる縁起の良い生き物とされているほか、エサを食べなくても生きながらえるという俗説により神の使いとして崇められてきたそうです。個人的には、神の使いになどなれなくても美味しいものが食べられるほうがいいな〜というかんじですが、巳年にあやかり、色々と巳(実)の結ぶ1年にはしたいところです。
さて本題ですが、今回はアイティメディアの「メディアアライアンス事業」についてです。
現在アイティメディアが注力しているアライアンス事業について、そのビジョンや構想をぜひ知っていただきたく、メディアアライアンス事業推進部の田口洋平さんへのインタビューを公開します。では、早速いってみましょう~
メディアアライアンス事業について
日本のDX化の動きは、今後さらに拡大していくでしょう。特に、産業DXとは画一的なものではなく、不動産・金融など、それぞれの産業固有の発展を遂げていくことが求められています。そのため、産業特化型のDX化が必要となります。
アイティメディアはDX化を推進するための様々なコンテンツを用意していますが、新たに産業特化のメディアを作るには膨大な時間とリソースが必要となります。そこで産業特化の様々な他社メディア様とアライアンスを組むことによって、パートナーメディアの持つ専門性とアイティメディアの専門領域であるIT&DXを掛け合わせ、日本のDXに貢献していきたいと考えています。
▽具体的な取り組み
・産業xDXをテーマとしたデジタルイベントの開催
・産業xDX担当者をターゲットとしたメール、広告、リード提供サービスなど新プロダクトの提供
▽アイティメディアの運営している約20の媒体と、他社メディア様とのアライアンスにおいて、現在パートナーメディア100社を目標としています。
▽詳しくはぜひ、以下も参照ください!
「産業別・業種別・地域別マーケティング DXソリューション」:
https://promotion.itmedia.co.jp/industry/dxsolution
第25回株主総会:
https://www.svp.jp/hosting/2024/itm/46488/
<田口さんプロフィール>
大学卒業後、3年間の公務員時代やイベント業界でのプロデューサー業を経て、アイティメディアへ入社。元祖・メディア企画部。現在、メディアアライアンス事業を牽引しています。
田口さんのキャリアについて
きゃC:
田口さん、こんにちは。
お忙しいところありがとうございます。
本日は田口さんが注力されているメディアアライアンス事業についてお話を伺えたらと思っています。早速ですが、まずは田口さんのこれまでのキャリアについて教えていただけないでしょうか。
田口さん:
はい、僕はもともと「メディア企画部」というアイティメディアがスポンサー企業に提供している色々なプロダクトやサービスを横断して束ねる部署にいました。
約10年前に立ち上がった組織なんですが、そこのメンバーに任命されたんですね。メディア企画部長になったのも6年前くらいなので、自分で言うのもなんですが「アイティメディアのメディア企画と言えば田口」なんじゃないかと勝手に位置付けています(笑)。
きゃC:
なるほど!今はプロダクトごとに部署が立ち上がっていますが、田口さんが元祖なんですね。プロダクトやサービスを束ねるということですが、具体的にはどんなことをするのですか?
田口さん:
サッカーで例えると、営業や編集がフォワードで、CM(キャンペーンマネジメント:受注した案件のキャンペーン終了までの全体を管理する部門)が案件をしっかりまわすディフェンダーだとすれば、ミッドフィルダー的な役割なんですよね、メディア企画って。
編集部とどんな企画にするかコミュニケーションして、自分たちの商品に落とし込む。 当然ながら営業の声も聞きながら「どういう商品がいいんだろう?」って固めていくので、まぁミッドフィルダー的な存在ですね。
きゃC:
プロダクト部で脈々と受け継がれている考え方みたいなものはありますか?
田口さん:
さっきミッドフィルダーと表現しましたが、早い話が、バランサーになることです。攻めと守りのどちらの視点も持っている必要があります。守りというのは読者ファーストの視点や広告を受注した後の運営視点を持つこと。
でも営業同様にマネタイズという攻めの視点も持つことが必要で、どちらの視点もバランスよく求められるのがメディア企画で、攻めと守りのバランスがとれているのがアイティメディアという会社の強味だと個人的には考えています。
きゃC:
なるほど。メディア人ならではのバランス感覚が重要なんですね。
田口さん:
大事なのはお金だけじゃないぞと(笑)。うちは営利企業であると同時に、「メディア」でもあるわけです。そこが一般の企業と異なるユニークなところであり、仕事をやっていて面白いメディア企業の両義性です。そのことを忘れてはいけないのがメディア企画ですね。
事業のビジョンについて
きゃC:
では、本題のメディアアライアンス事業についてお伺いしたいと思います。
プロジェクトが発足してから約2年半程経ちましたが、プロジェクトの最初の成果はどのようなものでしたか。
田口さん:
そうですね。最初にお付き合いのあったパートナーさんは、金融財政事情研究会さん(以下、きんざいさん)でした。
金融系の読者を抱えているメディアさんで、うちの会社とはプロジェクト以前からお付き合いがありました。
アイティメディアのスポンサー企業から金融系に関わる方を集めたイベントを開催して欲しいというニーズは以前からいただいていましたが、アイティメディアだけで集客できる人数は限られており、きんざいさんと連携することで、初めてイベントを開催することができました。
きゃC:
金融業界から出発したんですね。
田口さん:
それがうまくいって、協業で開催するデジタルイベントのモデルができたという感じです。
ちなみにアイティメディアはメディア企業の中では営業の人数が多く、特にIT系の会社さんとのパイプが強いため、スポンサーを集めてくることが我々の主な役割でした。IT領域はきんざいさんにとってはあまり開拓できていない領域だったので、その点をメリットに感じていただいています。
きゃC:
なるほど。構造が見えてきました。
田口さん:
うちの強みである営業力とIT系の会社さんとのパイプと、先方の強みである読者層を掛け合わせることでお互いを補完するこの協業モデルが初めて出来上がったんですよね。この形で3回イベントを開催して3回ともうまくいったので、これは他の産業領域にも横展開できるんじゃないかと思ったんです。
金融に限らず、産業に特化したメディアさんと協業することで特定の産業にアプローチしたいIT系企業のニーズに応えることができるんじゃないかと。
きゃC:
面白くなってきました。
田口さん:
メディアでプロモーションを検討する企業様のニーズの1つには、集客があります。自分たちでは集められないターゲットに対してメディア主催のイベントに協賛することで、ターゲットにアプローチしたいとお考えになるわけです。
アイティメディアは、名前の通りIT関連の記事が多く、情報システム部門の方やエンジニアなどのIT関連職の読者がたくさんいらっしゃいます。ただ、金融など特定の領域にフォーカスして集客してほしいというリクエストをいただいた場合、金融業界にお勤めのIT関連職の方を集客できても数に限りがあります。そのため、そのようなリクエストをいただく度に営業はいつも悩んでいました。
きゃC:
IT以外の業界のリード(=新規リスト)を取りたいとかっていう要望がそもそもあったんですね。
田口さん:
頻繁にいただいていましたね。
DX化と言っても 業界ごとに全然進展が違うわけですよ。業界ごとに慣習や仕事のやり方・考え方も全然違うので、金融なら金融のDX、病院なら病院のDXが必要になるわけです。
IT系の企業も各業界毎に特化したツールやソリューションを開発してきているため、特定領域に絞った集客を期待されるわけです。
きゃC:
なるほど。
田口さん:
特定領域のメディアさんと組むことで集客できるようになったので、今度は業界を広げて、かつ地方に広げていきたい。その次は企業規模でも細かく刻んでいったりと、このマトリックスをアイティメディアで全部カバーしたいと思っています。それがメディアアライアンス事業の最初の発想ですね。
事業の成立と成長について
きゃC:
事業成立にあたっては、投資だったり現実的な面でも苦労されたこともあったと思いますが、いかがですか?
田口さん:
厳密には「事業推進部」なので、まだ事業は成立はしていないんです。成立させるために頑張っているわけですが、なかなか難しい・・・。やっぱり実績を作ることが大変です。
きゃC:
アライアンス事業が今後実績を増やし、躍進していくにあたって必要なことを教えてください。
田口さん:
スピード感ですね。このプロジェクトは長期的な目線で構想を練ってるんですが、本当はもっとスピード感を持ってやりたいんです。トライアル&エラーを回すスピード感。企画を作って、マネタイズして、それがうまくいけばパートナーメディアも喜んでくれるじゃないですか。
きゃC:
はい。
田口さん:
そうすると、さらにその先の話がしやすくなるはずなんです。
そのサイクルをどんどん回していってパートナーメディアを引き込んでいきたいんですけど、やっぱりまだプロジェクトを2人とか3人で回してるので歩みが遅いんですよね。
きゃC:
なるほど。
田口さん:
僕の考えに共鳴してくれて、僕と同じようにそういう企画を回せる人材があともう1人2人いてくれれば、 どんどんスピードアップしていくだろうなとは思ってます。
きゃC:
リクルートはされないんですか?
田口さん:
リクルートしたいですけど、当然ですがこの事業は大化けするという見立てがないと会社を説得できないんですよ(笑)。だから、実績なんです。もちろん社内からの立候補でも歓迎なので、そこは伝えてますけどね。でもやる気を持った人だったらもうどなたでも超来て欲しいです。
きゃC:
やる気って案外難しいものですよね、やってみないと分からないこともありますし。
田口さん:
そうですね、正直、これまでは社内的にも孤独な戦いでした。でも、実績を作ることで対外的にも社内的にもいろんな方に興味をもってもらって、いつの間にかメディアアライアンスに関わってもらっている、そんな巻き込みを理想としています。営業が自主的にアライアンスの販促プロジェクトなどを立ち上げてくれるなど、いい方向に向かっていると思っています。
最後にメッセージ
きゃC:
ではそろそろ締めていきたいので、田口さんよりメッセージをいただきたいです。
田口さん:
ラクしてやる仕事って、仕事のスタイルとしていいんですけど、でも経験にならないなと思っていて。
仕事って遠回りとか苦労をしないとナレッジにならない。ナレッジがないと自分で判断できない。判断力をつけるには、もう失敗も成功も全部経験しないと。
きゃC:
おっしゃる通りですよね。
田口さん:
だから、どんな大変な仕事だろうと、どんな不条理な仕事だろうと、 1回やってみる。やってみて不条理さがわかったら不条理だっていう。やってみて無理だったら無理っていう、 そういうスタンスを僕は大切にしています。
きゃC:
信念あるお言葉、沁みます。
田口さん:
あと僕はサッカー好きなんですが、所謂ファンタジスタになりたいなとも思っていて。
オフェンスとディフェンス、ミッドフィルダーとかがいて、僕はずっとメディア企画としてミッドフィルダー的なことをやってきたと自負しています。 でも、アライアンスの取り組みが成功した暁には、やっぱりファンタジスタと呼ばれたい。
何のために仕事してるかっていうと、はい、ファンタジスタになりたいですね。
きゃC:
承知しました。ではファンタジスタな田口さん、本日は貴重なお時間を頂きまして本当にありがとうございました。
田口さん:
ありがとうございました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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