ピヨピヨインサイドセールスの成長記

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出展取り止めが続いた展示会。約10カ月間展示会に参加して感じたこと。

こんにちは。半田でございます。


昨年の秋口、「そろそろリアルの展示会も再開し始めるようなので、少し様子を見に行ってきます。」と上長に相談してから約10カ月が経ちました。あれから約10の展示会に参加し、約200社の企業様とお話しを伺うことができました。今回は、展示会の現状と今後の展望についてご紹介します。


展示会の現状

2021年末~22年初頭は出展を取りやめる企業も多く、それに伴い来場者もかなり減っているとのお声もございました。例えば、IIFES公式によると、2019年は50,431名(出展278社)だったのに対し、2022年は10733名(出展148社)だったとのことです。


MONOist 2022年1月
「COVID-19再拡大直撃でリアル出展見合わせが痛手のIIFES、オンライン発信を強化」

その後も感染者数の拡大が続き、これらの状況を踏まえて、主要企業が出展見合わせの発表を次々に行った。(中略)また、これらの出展見合わせの動きを受けて、来場を取りやめた参加者も多く、会場は閑散とした様子が目立った。出展社からは「仕方のないことだが、このために何カ月も準備してきたのに残念だ」とした声があった他、出展を直前で取りやめた企業からも「既に準備は8~9割は終わっていた段階だったので、これらが無駄になった」と悔やむ声などもあった。


一方で、ある程度ゆとりを持って商談に臨める為、これくらいの人数が話しやすいというお声もありました。中にはそれを見越してか、ブースの大半を商談スペースにされている企業様もあり、各社様戦略を立ててご参加されている様子が確認できました。


MONOist 2022年2月
「IIFESに見るコロナ禍の展示会の役割」

さて、今回のIIFESは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)オミクロン株による拡大の影響を大きく受けました。(中略)ただ、取材でさまざまな企業を訪問させていただいて、厳しい状況には変わりないものの、全てが悪いことばかりではなかったようにも感じました。というのは、来場者が少ないために、出展社同士の交流がいつも以上にあちこちで見られたからです。


2022年4月以降も超大手企業様などの出展は控えられているものの、来場者も徐々に回復傾向にあるように思います。一方で、ブースによる繁閑の差があり、企業様によって名刺獲得数や商談数にも違いがあるようです。


MONOist 2022年6月
「活気が戻る国内展示会、一方で海外展示会の出展社数は気になる点も」

2022年6月22日~24日にかけて、東京ビッグサイトで「日本ものづくりワールド 2022」が開催されています。(中略)会場内は出展社やその関係者、来場者が多数行き交い、活発にコミュニケーションしており、大賑わいでした。一見すると、「もうコロナ禍前の状況に戻ったのかな」と感じましたが、展示会参加経験豊富なある企業担当者は「いや、まだまだこれからもっと増えていきますよ」と語っていました。現在は、「コロナ禍以前」の状態に戻る、一歩手前にあるのかもしれません。


日本モノづくりワールドの参加者数は、2018年は88,679名(出展2,580社)、2019年は66,049名(出展1,302社)だったのに対し、2022年6月は49,261名(出展1,210約)とのことです。出展社数は約9割と回復傾向にありますが、来場者数は6~7割程とまだ様子見をしている方もいらっしゃるようです。


また、当社の海外在住の編集担当が参加したドイツの展示会では、コロナ禍の影響を受けながらも、イベントは盛況に行われたようです。ただ、先の引用記事にもあるように、日本からの出展社は少なく、海外の現地施策に関してはどこも慎重なようです。


EE Times Japan 2022年5月
「ドイツから~コロナ規制から解き放たれたリアル展示会の姿」

先週の5月10~12日、ドイツ・ニュルンベルクにおいて開催された世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Europe 2022」の会場を訪れ、出展各社の取材をしてきました。(中略)結論からいえば、私の予想以上に会場は盛況で、コロナ前に戻ったような展示会だったと思います。出展可否の判断を行う時期に感染状況が悪化していたこともあり、出展を見送った企業は少なくなかったようですが、今回のPCIM Europe 2022では合計2万4000平方メートルの展示エリアに384の出展者が出展し、結果として来場者は1万1306人に上ったということです。


余談

ノベルティも様々工夫されていて、ある企業様は折り畳み傘をプレゼントしていたり、ある企業様は魔法瓶をプレゼントされていたりしました。個人的には、アルコール消毒のスプレーや、しっかり生地のエコバックが実用的で日常使いさせていただいております。これからの時期は暑くなりますので、冷感シートやタオルもありがたいですね(笑)


商談/購買プロセスの今後

出展企業様からよく伺うのは、「やっぱり対面で実機を見ながら話すに限る。」「相手の顔がみえないと温度感が分からない」というご意見です。製品/サービスの数字的な側面だけでなく、周辺情報や背景情報なども直接伺えるので具体的に検討している場合はとても良い商談の場になりそうです。私自身も参加してみて実機の迫力や対面コミュニケーションの取りやすさを感じています。


一方で、展示会に参加する場合は半日~1日使っての参加になる為、中々体力を使うという大変さも感じています。参加者(メディア読者)様からは、「コロナの状況もまだ不安定なので暫くは控えたい」「ネットでも情報収集がある程度できる事が分かったので使い分けたい」など、コロナ禍で起きた購買行動を今後も併用したいとのご意見もあるようです。今後は、検討初期~中期はインターネットで対象企業・製品を厳選し、中期~後期は対面の展示会や商談で具体的な確認をするといった購買行動が主流化するのではないでしょうか。



製造業における購買動向調査 2022年3月によると、コロナ禍で活用機会が増えた情報源として、1位はWebメディア、2位がオンライン展示会/セミナー、3位がカタログサイトと、いずれもオンラインが増えています。また、コロナ終息後に活用したい情報源として、対面形式の展示会、商談などと答えた方が約1/4いらっしゃる一方で、約1/5の方は引き続きオンラインの情報源を活用したいと回答しています。



また、弊社が2022年3月に実施したアンケートの「コロナ禍が一段落した後の展示会・イベント参加予定についてお聞かせください(単一回答)」という設問では、約35%の方がコロナ後もデジタルを優先して参加したい、31%の方がリアルとデジタルを併用したいとの回答をされています。


情報の受け取り手がオンライン・オフライン双方にいる以上、どちらか一方で露出するというのは最早得策ではないように思えます。ただ、人的リソースも予算も限られた中でどこに比重を置くべきなのか、多くの企業様が答えの無い問いに向き合われていることと思います。読者という情報の受け手の方々との関りの深い当社がハブとなって、各社様が最適な企業活動ができるようにご支援させていただきたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

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半田 翔希
半田 翔希
アイティメディア株式会社 営業本部 市場開発統括部 インサイドセールス部 北海道出身。ディベート選手&講師として活動して約10年。同志社大学での講師も経験。 知的好奇心と行動力を評価され、2020年4月にアイティメディアに入社。 長所が光る余り、無邪気な質問や発言で同期・先輩に冷や汗をかかせている。 将来自分も講師として登壇すべく、密かにその立場を狙って…
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